【炎上参加者は「高年収で役職につく男性」が多い傾向】
次に、炎上に参加する人の属性について考えたい。前出の国際大学の山口准教授が2014年の調査をもとに炎上参加者と非参加者の属性を比べたところ、「男性」と「子持ち」という属性に加え、年齢が若い(ただし、調査は20歳以上対象)、世帯年収が高い、ラジオ聴取時間が長い、ソーシャルメディアの利用時間が長い人ほど、そうでない人に比べて炎上に参加する傾向が高くなることが分かった。
さらに16年の調査では、炎上参加者の平均世帯年収(670万円)と非参加者の平均世帯年収(590万円)に80万円の差があった。主任・係長クラス以上の役職についている人は、非参加者では18%なのに対し、参加者では31%を占める。その一方、「無職・主婦・アルバイト・学生」が占める割合は、非参加者で48%だったのに対し、参加者では30%にとどまっている。こうした数字から、どちらかというと生活が安定している人の方が、炎上に参加しやすい傾向が見える。
また、調査結果からは、自分なりの「正義感」に突き動かされて炎上に参加する人が多い傾向もうかがえた。タレントの不倫や一般人がアイスケースに入った写真をツイッターにアップした事案など、一時的に批判が集中した炎上事案5例について書き込んだ人に理由を尋ねると、いずれも「間違っていることをしているのが許せなかったから」との回答が最も多く3~5割を占めた。さらに「その人・企業に失望したから」を合わせると、いずれの事例でも6~7割を占めた。
山口准教授は「炎上参加者には情報を自分で摂取し、なおかつそれを自分なりに解釈している人が多い傾向が見えます。政治や様々な話題に対して、自信を持って、自分の考えを持っている。もちろん大半の人はそこで終わりですが、一部の人は自分と違う考えが許せない。そういう人たちが攻撃的な書き込みをしている可能性があります」と分析する。
その上で、「本人は正義感からやっているかもしれませんが、個人の価値基準での『正義』が社会的正義と相いれない場合もある。正しければ何をやってもいいという意識にブレーキが必要ではないでしょうか」と語った。
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Source: Investment News
ネット炎上の参加者は参加しない人より年収が80万円高いことが判明!!