新型コロナウイルスがアベノミクスの息の根を止める!世界の前でミス続発

経済まとめ
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<感染拡大は止まらず、経済的な犠牲が大きいイベント自粛や一斉休校などの対策には疑問と不満が渦巻き、東京五輪開催には暗雲が。支持率も低下し、景気悪化も必至とみられるなか、安倍政権はかつてない危機にある> 


 日本における新型コロナウイルスの感染拡大は、これ以上ないと言っていいほど悪いタイミングで起きた。日本経済も安倍晋三首相の内外の評判も大きな打撃を被っている。夏に予定されている東京五輪の開催すら危なくなるかも知れない。
想定外の事態と言えるだろう。安部は昨年11月、首相在任日数(通算)で日本史上最長の記録を作ったばかり。対中関係も改善に向かっており、4月には中国の習近平(シー・チンピン)国家首席が就任後初めて、国賓として来日する予定になっていた。1964年の東京五輪が戦後の日本経済の発展ぶりを世界に示したように、今年の五輪も新生日本の姿をお披露目する機会となるはずだった。

 だが、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号が何もかもだいなしにした。2月3日に横浜に寄港した同船は2週間の旅程で香港、ベトナム、台湾を巡っていたが、香港で下船した乗客の1人が、後に新型コロナウイルスに感染していたことが判明したのだ。
日本当局は3700人の乗員・乗客の船内での隔離を命じた。だがこの対応については、感染防止の効果が疑われるばかりか、かえってウイルスの「培養器」になるのではと批判の声が上がった。

【世界の前でミス続発】 
 不安の声は、神戸大学の岩田健太郎教授が船内の感染対策の不備を告発する動画をユーチューブで公開したのを機にさらに高まった。厚労省はこれに反論、感染の大半は隔離前に起きており、隔離には感染率を引き下げる効果があったことを示すデータを提示した。岩田はまもなくビデオを削除した。船内の感染管理が改善されたと聞き、動画の役割は達成されたと考えたからだという。

 だが、陰性判定の日本人乗客が下船と同時に解放されたことでさらに疑念は高まった。アメリカなど他の国々から来た乗客は陰性判定でも帰国後2週間、それぞれの国での隔離されている。さらに、下船した日本人23人に検査漏れがあったことまで明らかになった。ダイヤモンド・プリンセス号の乗員・乗客ではこれまでに700人以上が感染し、6人が死亡している。

 ダイヤモンド・プリンセス号関係を除けば、日本全体の数字はそれほど深刻ではない。3月1日現在の感染者の数は254人で、2000人を超えた韓国よりもずっと少ない。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は政府の危機警報を最高ランクの「深刻」に引き上げた。
地域医療機能推進機構の理事長で感染症の専門家である尾身茂は、完全なシステムなどは存在しないし、日本も例外ではないと語る。当局者らは24時間態勢で対応に当たっており、さらなる集団感染を防ぐとともに死亡率を下げることに全力を挙げているとも語った。

 日本の対応が成功するかどうかは分からない。だが、人はもちろん経済が、新型コロナウイルスの大きな痛手を被ったのは間違いない。
コロナ問題が起きる前から日本は景気後退の入り口にいた。10~12月期のGDPは、消費増税の影響により年率換算でマイナス6.3%だった。
新型コロナウイルスの感染拡大が、こうした状況をさらに悪化させることはほぼ間違いない。ゴールドマン・サックスは1~3月期のGDPは前期比マイナス0.3%で、今年1年を通しての成長率はマイナス0.4%になると予測している。

 2月25日に政府が発表した対策基本方針は、景気をさらに悪化させることになりそうだ。新たな集団感染を防ぐため、政府は多くの人が集まったり、互いに濃厚接触するようなイベントを当面、見合わせるよう呼びかけている。企業がパーティーの開催を中止するなか、ろうそくに照らされたおしゃれなディナーも職場の仲間との飲み会もお預けだ。

以下ソース
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/03/post-92564.php


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Source: Investment News
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